トゲチョ会津ネットワーク

設立趣意書

会津地方は豊かな水に恵まれ、水との関わりの中で暮らし、産業と文化を築いてきた歴史を有している。人々の生活の変化に伴い、水との関わりが薄れ、水に親しむ事が少なくなってしまった事を見直し、健全な水環境の保全を図り、人と水との関わりを見直そうとの取組が各地で行われ、その動きは年々大きくなって来ている。会津地域の阿賀川流域では、川をきれいにする取組、川に親しみ川に学ぶ取組、川の動植物の保全への取組、環境用水確保等各地で様々な取組が行われている。

これらの取組は、各地域の対象範囲が限られること、各組織が地区又は地域単位となっていること、地区又は地域間の連携が限れた範囲に留まり、流域全体まで拡大する必要性が希薄である事等により、流域全体での連携が行われていない現状である。

健全な水環境の保全は、流域全体での取り組みが不可欠であり、水環境保全に関わる関係者が、それぞれ無理なく取り組めるテーマを持ち、着実に取り組んで行く必要がある。流域全体が共通認識を持って取り組み、各地区・地域が連携する取り組みをどのような形で行っていくのか、水環境保全の大きな課題となっている。

会津地方の清流のシンボルは「イトヨ」であり、イトヨが生息できる水環境の保全、あるいはイトヨの保護に、住民団体等が各地でそれぞれ独自に取り組んでいる。これらの活動は、健全な水環境保全の一環であり、流域全体で情報交換を行い、学習・啓蒙活動を一体で行うことにより、それぞれの地域での取り組みを充実していくとともに、流域全体で水環境保全に取り組むことが出来る。

このような状況に鑑み、会津地方の健全な水環境を保全し、後世に継承していくことを目的に、「イトヨ」の生息環境の保全に取り組む流域連携組織として、「トゲチョ会津ネットワーク」を設立する。

平成18年10月25日
トゲチョ会津ネットワーク 会長 二瓶 庄栄


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